歯周病治療を中心に治療しています。歯周病の原因は主にバイオフィルムと言われる磨き残しや細菌によってできた層であり、その作られ方は人それぞれ違いがあります。
当院では歯周精密検査や磨き残しのチェックはもちろん細菌検査などを用いて患者さん一人一人に合わせた歯周病治療を行います。また、中等度から重度の歯周病の患者さんには外科的なアプローチが必要なことも多く、当院では多くの症例から得た様々なケースから、患者さん一人一人に最適な方法を導き出し提供します。
拡大鏡やマイクロスコープと呼ばれる顕微鏡を用いて、より精密な根管治療を行っています。特に根っこの治療では、根っこの中は人間の目で直接見ることはできず、手探りになってしまいます。
当院ではマイクロスコープを用いて根幹の内部までしっかり確認し、炎症の原因である細菌叢や古いガッタパーチャ(根幹内の詰め物)をしっかり除去しながら治療しています。また、根っこの炎症の原因である悪い細菌は唾液にも含まれており治療中に唾液が根っこの中に入らないようラバーダムという装置を歯にかけて治療しています。
治療が終わっても、磨き残しがあればまた歯周病や虫歯は再発します。せっかく一度治療したところを再度治療してしまうといずれ歯がなくなり、最後には抜歯が必要になるなどメンテナンスは歯科治療の中で最も重要な治療だと言えます。
当院では唾液検査、歯周精密検査、磨き残しのチェックを行い一人一人に合わせた歯磨き指導、エアフローによる痛みが少なく素早いバイオフィルムの除去、フッ素塗布を行っております。治療が終わって、安定した口腔内を長期的に維持するためにしっかりしたメンテナンスが必要です。
時にはベストではなくベターな治療も必要だと考えています。基本的に論文などで根拠を示されている治療を選択していますが、これから治療を進めていく上で、若い方・ご高齢の方で対処法を変えることがあります。
若い方は治療にかけることができる時間が豊富で選択肢も多く、逆にご高齢の方はメンテナンスしやすいようにしっかり治療していたほうが良いケースもあります。大事なのはその瞬間から、最後まで快適な食生活を過ごしてもらうことだと考えています。
自分の歯で噛むのと、例えば入れ歯で噛むのでは力が全然違います。少しでも長く自分の歯を使ってもらうために、時には外科的な治療などを行います。
歯周病が進んでおり通常の歯石除去では届かない部分は歯茎を開いて深い歯の面をきれいにするフラップ手術や、虫歯が深く被せ物を支える歯がない場合、歯茎と骨を除去して歯を長くする歯肉根尖測移動術、根っこの炎症が通常の根管治療では治らない場合、歯根嚢胞と言われる良性の腫瘍の可能性があるため、歯根端切除術と嚢胞摘出などを行います。もちろん治療に入る前に期間と治療費はしっかりご説明します。
治療知識のアップデートをしています。勉強会や学会の参加はもちろん、海外の論文を定期的に読み合ったり、症例の発表をし合うようなスタディグループに参加して、永続的に新しいことを学んでいます。所属しているスタディーグループの一つであるMMIDはMiyazaki Meeting of Integrated Dentistryの略で、各先生が日本中のいろいろな勉強会から学んだことを共有し意見を言い合い、統合してより良い治療を宮崎の患者さんに提供していくためのスタディグループ、『根拠のある治療』が前提というスタンスです。
上山歯科医院で培った技術など、他のドクターにシェアして自分自身はもちろん歯科治療全体の技術向上や安全性の向上に微力ながら貢献していきたいと考えております。
また、AAP(アメリカ歯周病学会)では、世界中で話題となっている歯周病に関する問題点や新しい治療法などの講演を聞き、常に世界基準でのアップデートを行っています。過去にMMIDやAAP、日本臨床歯周病学会において講演やポスター発表などを行なっています。